聖子 「 では、よろしくお願いいたします。 」
佐脇 「 お願いいたします。 」
ピシッ!!!

佐脇 「 なるほど。 隅から手を付けてですか。 」
星山 「 そんな深い所に打ち込んで大丈夫かね? 」
佐脇 「 では、白の退路を断ちますか。 」
聖子 「 ですよね・・・では、今度はこちらに。 」
佐脇 「 うっ! 」

愛 「 テイさん、星山さん。 」
テイ 「 ん? 」
愛 「 こっちこっち。 」
テイ 「 おう。 さぁ、見ものだぜ。 」
星山 「 大丈夫ですか? テイさん。 」
テイ 「 大丈夫? 」
星山 「 あんな局面から打たせて大丈夫ですか? 」
愛 「 だよね。 テイさんには本当に困るわ~。 」
テイ 「 あぁ、心配することはないぜ。 」
星山 「 いずれ投了することになるという事はわかっていますが。 」
愛 「 だといいんだけどね。 佐脇さん、お気の毒に。 」
星山 「 え? 佐脇さんが? 」
愛 「 始まってしまったから、とりあえず終わるのを待ちましょう。 」
テイ 「 で、愛ちゃん。 どうなんだ? 今の手は。 」
愛 「 聖子ちゃんが打った手がどうかなんて、私がわかるわけないでしょうが。
星山さん、解説お願いします。 」
星山 「 え? 私?
いやぁ・・・あの手は相当ヨンでないと打てないですよ。 」
テイ 「 そんな手なのか? 」
星山 「 しかもノータイムですからね。 」
テイ 「 いや。 俺たちが話している間にヨンでたはずだ。 」
星山 「 はぁ? 話している間にヨンでいた? って。 」
愛 「 うんうん。 ヨンでいたんだろうね。
というかヨンでいなくても打ったんじゃないのかな? 」
星山 「 またまた。 愛ちゃんまでからかわないでくださいよ。 」
テイ 「 かもな。 」
星山 「 かもな、って。 いったいあの子はどんな棋力なんですか? 」
テイ 「 そうさなぁ・・・。 まぁ、そのうちわかるぜ。 」
星山 「 確かにそのうちわかると思いますが。
先ほどの打ち込みは相当ヨンでいますよ。 」
テイ 「 俺にはまったくわからねぇが。 」
星山 「 もしも打ち込みがなかったらですね。 」
テイ 「 おうよ。 」
星山 「 黒からQ-18に打たれて、白は終わりです。 」

愛 「 外への出口がないものね。 」
星山 「 それを踏まえて打ち込み、黒がどう打ってくるか様子を伺ったんです。 」
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